<松本さんコメント>
まず、五十鈴工業さんから以前のモデルとの変更点を教えていただきました。
以下の通りです。
・サイドカップの側面を平滑加工しています。
・ドライブギヤ、ピニオンギヤ、スプールピニオン、ウォームシャフトギヤの製造を見直し、より高精度な加工を施したギヤを採用しています。
・アイドルギヤは回転のブレを低減させた一体成型版を採用しています。
(ダブルベアリングアイドルギヤと同じ製造方法です)
随分と高価なリールとなりました。
現在の日本、現在の生産環境の結果だとお考え下さい。
次の生産の見込みは、立っておらず、まず2年は、順番が回ってこないのかな、とも思っております(要望は常に出しております)。
さて、もうすぐ藤原雄一の1周忌です。
彼なしでリールを作ることが出来るのか?
と心配しましたが、多くの職人友達のおかげで完成させることが出来ました。
何もできない私がどうリールを作るのか?
何もできないから何もしないことにしました。
基本的にメッキをかけておりません。
触れば、指紋が残りますし、使えば風化が始まります。
手にした釣り人の時間が宿るリールにしました。
時間がたつほど、使い手とのきずなが深くなるリールです。
その変化は、手にした釣り人だけが知るもので非常にパーソナルな釣り道具を作っていく行為につながります。
つまり私は何もせず、釣り人に世界で一つだけのリールを作っていただくのです。
ですので、先に高い金額を払っていただくのですが、長く使っていただいて、その金額以上のものを得てほしいと考えました。
とてもシンプルなリールですから、手に入れるのには勇気がいるでしょう。
ただ、世界でも、このような、真っ裸なリールをお届けできるのはブライトリバーだけです。
ダイワさんでも、シマノさんでも、五十鈴工業さんですら、実際に発売する勇気は、もてないでしょう。
派手な加工より、私にしかできないコンセプトでリールを作り上げました。
そのかわり手作業は、たっぷりとかけております。